エアー

寝起きの不鮮明な視界。昨夜、コンタクトを外すことなく眠った。

 

昨日は五所川原の友人Kと遊ぶ。Kが、俺の誕生日プレゼントにウイスキーを用意してくれたり、雲丹を取り寄せてくれた。本当に嬉しかった。こんな俺に、いいのだろうか。申し訳なく思った。どこか自分事に感じられなかった。感謝の気持ちしかない。

酔いながら、過去のカメラロールを見返して、Kに見せた。主に出版社時代の写真。よくわからないけど、絶対に幸せになろう、という気持ちになった。やってやるよ、自分の人生、というような。

いま、その気持ちは消えているのだけど、そのときの感覚は思い出すことができる。気持ちに付随する感覚、気配、空気感のような、もの。気持ち以前のそれを、俺は思い出すことができる。 

特急つがるに乗って大館に帰る。窓の外を過ぎ去っていく田園風景を見ながら、何かよくわからないものを渇望する気持ち、灼けるような飢餓感を抱く。