魔女の一撃

正確にはぎっくり腰ではないけど、尾てい骨のあたりがすごく傷んで、二日間ほぼ寝たきりだった。こんなにベッドに寝ててもいい時間が与えられたことが、久しぶりだった。あぁ、寝ててもいいんだ。むしろ、寝ていることが推奨されているんだ。そういう機会に見を置くのは、いつ以来だろう。腰に激痛が走るのを加味しても、贅沢な時間だった。

そこまで考えて、あれ?と思った。

休みの日、べつに健常でも、ずっと寝てていいはずだ。自分の時間なんだから、その時間で何をしようと、誰にも咎められないはずだ。今までの休みの日、自分は何をしていたのだろう。ひたすら、小説を書かなければという焦燥感に追い立てられ、そこから逃げるためにスマホをいじったり読書をしたりしていた。でも、違うのだ。休日なんだから、まずは休むべきなのだ。いや、休む「べき」というのでもない。したいことを、すればいいし、なんにもしたくなかったら、なんにもしなくていいのだ。ずっと寝てていいのだ。

この二日間は、千鳥の動画をずっと見て、笑っていた。